鵺さんです。
声優の藤原啓治さんを追いかけて、「鴉-KARAS-」というOVAにハマって、すっかり心酔してしまったキャラクターです。
以下、作品のネタバレや私の妄想を含みます。
概略とか円盤とか
鵺。機械に改造された妖怪。風来坊で軽そうな雰囲気で登場するキャラです。最初は敵か味方かもわかりません。
実は弟を救うために一匹で舞い戻り、かつての仲間である廻向に命がけで矛を向ける、という私が悶え苦死ぬ垂涎のキャラクターです。言うまでもなく藤原さんの声がとてつもなくマッチしています。
ただ、何せ全六話しかないので、公式さんも描き切れてない部分が多いと思われ、こちらも読み解くのに必死。
私がハマったときは、OVA発売から既に15年近く経過していたため、おまとめDVDもBlu-rayもありました。勿論それらを全て買いつつ、当初に販売された「1枚ずつ」のDVDもまだあったので、そちらも購入。
この「1枚ずつ」DVD、何が良いってブックレットが大サービスなのですよ。絵コンテに加え、シナリオまで掲載されている。しかも「没になったシナリオ」のほうが。どんなサービスだそれ。
このブックレットのおかげで、第2話でもっと活躍する筈だった鵺さんの技を知ることができました(指先の電流でメカを破壊できるとか)。
そして、乙羽くんの人間の頃のフルネームもわかりました(絵コンテに、冒頭シーンで救急搬送された乙羽に名前で呼びかける看護師さんの台詞が載っている。本編ではこの台詞は違うセリフに変更されています)。
一冊がものすごく分厚いので場所は取りますが、これは買わなきゃいけないものでした。まだ販売していてくれてありがとう公式様。
話がそれてる。
武器について
鵺さんの武器は二丁拳銃です。右手にバレル長め、左手に短めの拳銃。
「あっしら雷を操る鵺は、必ず『対』で生まれる」
という本人の台詞がありましたので、雷獣「鵺」ということでいいのかなと解釈しています。で、この二丁拳銃をばんばんぶっ放すのですが、装填可能弾数が超不明。連続してばんばん撃つときもあれば、すぐに弾切れになる場面もある。ゆえにこれは、「本人の妖力」に基づいて撃てる銃なのかな、とも解釈することにしました。いや美味しすぎる。
このお方、背中にギターケースを背負っているのですが、第一話の描き方から察するに、おそらくその中身はライフル。とても細かいスコープ映像もあります。
でも、なんだかんだで鵺さん、全話中でライフルを撃ったことはついに一度もありませんでした。
第一話も構えて狙っていただけ。何ならトリガーにかけた指が少し躊躇っている。そこに「鴉」が現れた途端、即座に銃を標的から逸らしています。
第四話でカチコミ(そうとしか見えない)するときも、ギターケース背負ってバイクで突っ込んでいましたが、結局ライフルを撃つシーンはなく、かなり乱闘したのであろう後の場面では、ギターケースすら背負っていません。
どこで手放したんだ。一気にすっ飛ばされてる。
だから、想像してしまうんですよ。
あのライフルは、実は弟の武器で、兄貴は短銃が本来の得物なのだと。
弟を救いに行くから、弟にすぐ渡してやりたいから、ずっと得意でもない武器を背負って、必要に迫られた折に使いかけた。そして結局使えなかった。
いや、私の妄想なので本気にしなくていいんですけど(してもらってもいいんですけど)、もう私自身はそうとしか思えないので、そういう設定でいろいろ描いています。
よみがえる妖怪
妖怪だから。たとえ機械化されて普通とは異なった存在でも、やっぱり妖怪だから。おばけは死なないよね。
と、私は信じています。だから、何度でも「よみがえってくる」話を描いてしまうわけです。
いろんなパターンでかえってきた話を3回くらい描いたので、もうそろそろ平和な施療院での世界も描いてもいいかなあ、と思っていたり。
まあ、その流れで造ったのがこのサイトだったりもします。
乙羽くんは、これからも暫く「まち」を守り続けるでしょうし、ゆりねさんも存在し続けるけれど、あの不器用そうな二人だけ施療院に残されるのはあまりにも心配です。
やはりここは、繊細だけれど軽そうに振る舞える気の優しい妖怪・鵺さんと、決断力と実行力が半端ないデキる舎弟の礼治くんがいて欲しいところ。鵺さんが施療院に顔を出せば、雨降り小僧さんも勿論手伝ってくれるでしょう。
施療院で、弟と一緒に乙羽くんの手伝いをしたり、たまに街をぶらついたり、妖怪の患者さんに電気マッサージしてくれたり。同じ弟分同士の礼治くんと鵺弟の話も間違いなく楽しい。
自分しか読まないノートには、そんな話が溢れかえっています。いつかちゃんと印刷物にできたらいいな、と思っています。
よみがえれ、妖怪。