少々くたびれました。どうやら無茶をして働き過ぎたようです。鴉の先生にも、鵺さんにもご心配をおかけしてしまいました。妖怪オトヌエはしばらくお休みしなければならないようです。
まあ、もともと施療院にお世話になっているのですから、何処かへ行くわけではありませんのですけれどね。妖怪の治療としては、綺麗なお空を見て、先生が作ってくれるお薬湯をいただいて、ぼんやりする。それだけのことです。人間様とあまり変わりはありませんでしょうか。
おや。また家鳴りさんが暴れ出したようです。季節の変わり目ともなりますと、妖怪もそわそわしたり逆にぼうっとしたりするものなんでございますよ。自然の中で漂っている存在ですからね。
それでは、妖怪オトヌエも少々深く眠ります。なに、春になればきっと冬眠から覚めますとも。
ではでは、またその頃に。おやすみなさいまし。
